2010年5月13日の雑誌会
Report of Zassikai on May 13, 2010

日 時:2010年05月13日(木)10:30 - 12:30
[DATE: May 13, 2010 (Thu.) 10:30 - 12:30]

場 所:防災研究所セミナー室III E-517D室 (本館E棟5階)
[PLACE: DPRI seminar room III, E-517D]

雑誌紹介

Reporter: 瀧口 正治 [Masaharu TAKIGUCHI]
Title: S. Matsumura (2010)
Discrimination of a preparatory stage leading to 7 characteristic earthquakes off Ibaraki Prefecture, Japan
J. Geophys. Res., 115, B01301, doi:10.1029/2009JB006584.
Summary: 2008年5月8日にM7.0の地震が茨城県の沖で発生した. このイベントは約22年間隔でプレート境界の同じアスペリティを破壊している,characteristic earthquakeとして解釈されている. この地震のひとつ前の地震は26年前の1982年に発生している. 本稿では2つのイベントに先立って微小地震活動度が変化していることを, 地震発生度earthquake frequency ratioの変化を描画し, 大地震直前でのratio変化との相関をとることで数値的に表現される.相関係数は2つの大地震の直前のみにピークが現れることを確認した. この結果から,characteristic earthquakeを引き起こすような特徴的なpreparation stageが存在し,それが毎回繰り返していることが示唆される. これはminor asperityが地震活動度変化に特徴的なパターンを示すような準静的すべりを起こすことによって発生している可能性がある. この証拠から2030年前後に発生することが予期されている次回の特徴的な地震を,決定論的な手続きを用いて予知することが可能となる. 1982年のイベントと2008年のイベントの直前の地震活動度変化の地図を参考に用いることで,2種類の相関係数(rA,rB)が計算される. 係数rA,rB両方が前もって固定された閾値r0を越えると,ただちに対象とする地震が発生するであろうと予想することができる.

Reporter: Moises Contreras
Title: Padhy, S. (2009)
Inversion of Seismogram Envelopes Using a Multiple Isotropic Scattering Model in Garhwal Himalaya
Bulletin of the Seismological Society of America, Vol. 99, No. 2A, pp. 726-740, April 2009, doi: 10.1785/0120080076
Summary:

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