2008年6月26日の雑誌会
Report of Zassikai on June 26, 2008

日 時:2008年6月26日(木)10:30 - 12:30
[DATE: June 26, 2008 (Thu.) 10:30 - 12:30]

場 所:防災研究所E326D室(新棟東3階セミナー室)
[PLACE: Room #E326D, DPRI]

雑誌紹介

Reporter: 木村 美帆 [Miho KIMURA]
Title: Stephane Drouet, Sebastien Chevrot, Fabrice Cotton, and Annie Souriau (2008)
Simultaneous inversion of source spectra, attenuation parameters, and site responses: application to the data of the French Accelerometric Network
Bull. Seism. Soc. Am. 98, 198-219.
Summary: フランスのような小〜中規模地震の発生域では一般にweak-motionモデルに基づいて強震動予測がなされている。 減衰,サイト応答,地震モーメントはこの際に必要なパラメータである. Drouet et al.(2005)では2段階線形インバージョンを使用して震源・伝播・サイトの項の抽出を試みたが, Q値の周波数依存性を考慮しなかったことや強い相関をもつパラメータの分離ができていないなどの問題点があった.
そこで,本研究ではアルプスとピレネー山脈の2地域を対象としてGauss-Newton法を用いて非線形問題を解き, さらに相関行列から完全に求まっていないパラメータの推定を行った.
Sg波の変位スペクトルを求めてインバージョンを行った結果,減衰パラメータは2地域で異なる値が得られた.
モーメントマグニチュードはフランス国内で使われているマグニチュードより系統的に小さく, モーメントマグニチュードに対するコーナー周波数の対数値は理論から予測される傾きより緩やかであった. Bruneモデルを用いて求めた震源スペクトルは安定して得られ,少なくともBruneモデルで記述できる震源をもつ 小〜中イベントのモーメントマグニチュードの計算に利用できる. 地形図上で岩盤に分類されているがサイト応答が1でない地点もあり,逆に堆積層でもサイト効果が見られないところがあった. ここで得られた結果から,フランスの観測点のサイト分類をよりよいものにできるかもしれない.
相関行列より,減衰パラメータ間の相殺は強く地震モーメントの決定にも影響していることがわかった. サイト効果に関しては他のパラメータとの相関は弱かった.

Reporter: 栗山 雅之 [Masayuki KURIYAMA]
Title: F.Pettenati and L. Sirovich (2007)
Validation of the intensity-based source inversions of three destructive California earthquakes
Bull. Seism. Soc. Am., 97, 1587-1606.
Summary:

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