2006年6月22日の雑誌会
Report of Zassikai on June 22, 2006

日 時:2006年6月22日(木)10:30 - 12:30
[DATE: June 22, 2006 (Thu.) 10:30 - 12:30]

場 所:防災研究所D570室(本館5階)
[PLACE: Room #D570, DPRI]

雑誌紹介

Reporter: 乘松 君衣 [Kimie NORIMATSU]
Title: Y.Sawai et al(2004)
Transient Uplift After a 17th-Century Earthquake Along the Kuril Subduction Zone Science,vol.306,No.5703,1918-1920
Summary: 千島海溝沿いで発生した1952年、2003年の十勝沖地震や1973年の根室沖地震に よって海岸は10cm程度沈降したが、これらの地震のあとに余効変動で隆起したこ とが報告されている。しかし、その量は地震に伴う沈降を解消する程度だったに 過ぎない。この北海道東部の太平洋岸における測地学的データは海岸が過去100 年で最大1m程度の沈降を示しているのに対して、地質学的データは過去125000年 間で正味20-50m程度の隆起を示している。このように、タイムスケールの違いに よって海岸の変動が正反対となるのは北海道東部の歴史記録が19世紀初頭以降し かないため、それ以前に知られていない海岸の隆起が発生していたことを示唆し ている。これを裏付けるため、この論文における研究は海岸付近の地層に含まれ る火山灰層や津波堆積物、珪藻化石の調査を行っている。これら、地質学的観察 に基づき、それによく合う断層運動による海岸の変位量をモデル計算した。その 結果、地震発生帯(15-55km)より深い部分(55-85km)がすべることによって約 1.5mの隆起が発生することがわかった。よって、珪藻化石から推定された海岸の 隆起は、地震発生帯より深部の断層運動によってのみ説明可能であるという結論 に至った。

Reporter: 赤松 純平 [Junpei AKAMATSU]
Title: 赤松純平・中村佳重郎・西村敬一・駒澤正夫
「大阪盆地北東部の3D基盤構造によるマイクロゾーニング − 有馬-高槻構造線および生駒断層系との関連 −」 平成17年度防災研究所特別研究事業報告書(印刷中)
Summary:

Return