Reporter: | 山口 慎司 [Shinji YAMAGUCHI] |
Title: |
Fukuyama, E. and K. Irikura (1986), Rupture Process of the 1983 Japan Sea (Akita-oki) Earthquake Using a Waveform Inversion Method, Bull. Seism. Soc. Am., 76(6), 1623-1640. |
Summary: | 1983年日本海中部地震の破壊過程を 経験的グリーン関数から得られた合成波と観測波の比較によるBayesian approachをもとに 非線形インバージョンを使うことで推定した。 合成波と観測波は5回のイタレーションで ほぼ全ての観測点で良い一致を見せた。 本震断層の北端と南端で最も大きなモーメント開放が見られ、 断層面の北側の小断層と南側の小断層の中央の範囲で最も小さなモーメント開放が見られた。 平均破壊伝播速度は南側の断層で約2.5km/sで、北側の断層で約2.0km/sである。 |
Reporter: | 豊田 暁来 [Akiko TOYODA] |
Title: |
Ide, S. (2002), Estimation of Radiated Energy of Finite-Source Earthquake Models, Bull. Seism. Soc. Am., 92(8), 2994-3005. |
Summary: |
断層面上の応力とすべりをもとにして、放射エネルギーを計算する。 計算結果とSato and Hirasawa(1973)の解析解を比較した。その結果、有限差分法では放射エネルギーをかなり正確に推定できた。しかし、破壊伝播速度がS波の伝播速度に近い、または、グリッド間隔が荒いと値が小さく評価されることがわかった。 1995年の神戸の地震について、三つの異なった運動学的震源モデルを比較した。そして、全エネルギーの推定量が等しいことと、共通した特徴を発見した。これらの類似点は、地震モーメントよりも断層の深い部分から、エネルギーが放射されているということ、神戸市の下のほうへのわずかなエネルギー放射があること、であった。 神戸の地震のモデルと二つの異なった地震は、共通してエネルギーは、震源、またはアスペリティーの開始点の近くで放射されていた。また、大きく滑ったエリアの近くにエネルギー放射がマイナスのエリアを見つけた。 本研究での運動学的モデルは、全放射エネルギーの約八割を含む十分な周波数領域を使用した。にもかかわらず、推定されたエネルギー放射は、他の研究の値より、3分の1ほど小さい傾向がある。しかしながら、いくつかの範囲で、全エネルギーを増加するかもしれない理由は、加速と減速であまり違いはない。 数々の方法で放射されたエネルギーの値を推定した以前の違いは時々大きくなることがある。本研究の方法は、独立した解を与えて、空間的な放射されたエネルギーの図をかくことができる。 |