2007年7月16日16時30分更新


2007年新潟県中越沖地震の強震動波形と応答スペクトル

図1は今回の地震のK-NET柏崎(NIG018)での加速度波形を2004年新潟県中越地震のK-NET小千谷,2007年能登半島地震の輪島測候所の記録と比較したものです. 図2は速度波形を比較したものです.柏崎での最大速度は105cm/s程度です. 図3は減衰5%の擬似速度応答スペクトルを比較したものです. これらはいずれも震度6強(柏崎,輪島)または7(小千谷)の記録です.

中越地震の小千谷や能登半島地震の輪島でも軟らかい地盤の非線形化が生じたことが研究者によって報告されていますが,今回の地震の柏崎での波形も非線形的な挙動を示しています.柏崎での卓越周期は2〜3秒程度になっています.

図1:加速度波形の比較

加速度波形の比較

図2:速度波形の比較

速度波形の比較

図3:減衰5%の擬似速度応答スペクトルの比較

応答スペクトルの比較

謝辞: 独立行政法人防災科学技術研究所のK-NET強震記録及び気象庁 震度計記録を使用しました.関係者の皆様に感謝いたします.

(京都大学防災研究所 地震災害研究部門 強震動分野 浅野 公之・鈴木 亘・岩田 知孝)