2008年7月10日の雑誌会
Report of Zassikai on July 10, 2008

日 時:2008年7月10日(木)10:30 - 12:30
[DATE: July 10, 2008 (Thu.) 10:30 - 12:30]

場 所:防災研究所E326D室(新棟東3階セミナー室)
[PLACE: Room #E326D, DPRI]

雑誌紹介

Reporter: 染井 一寛 [Kazuhiro SOMEI]
Title: Allmann, B. P. and P. M. Shearer (2007)
Spatial and temporal stress drop variations in small earthquakes near Parkfield, California
J. Geophys. Res., 112, B04305, doi:10.1029/2006JB004395.
Summary: 応力降下量は地震学的に重要な震源パラメータのひとつであり,Brune(1970) の震源モデルを用いることによって,震源スペクトルから推定することができる. この論文は,1984年〜2005年カリフォルニア州,San Andreas断層のParkfield セグメントで発生した4238の小地震の応力降下量を求め,その特徴を空間的,時 間的に評価したものである.
空間的分布の特徴としては,セグメント北西側のcreeping section と中央の Middle Mountain アスペリティにおいて,応力降下量が小さく,南東側の2004年 Parkfield地震(M6.0)の震源近傍では,応力降下量が大きいという結果が得ら れた. また,2004年Parkfield地震前後の小地震について相対的な応力降下量の分布を それぞれ調べた.その結果,creeping section やMiddle Mountain アスペリ ティでは,地震後,応力降下量が増大し,Parkfield地震の震源近傍では応力降 下量が減少するという小地震eventの分布を得た. さらに,Parkfield地震による構造の変化も検討に加えるため,地震前後で別々 にEGF補正を行い,同様に応力降下量の分布を求めた.この場合,Parkfield地震 の震源近傍でも応力降下量が増大するという結果が得られた. したがって,Parkfield地震前後での応力降下量の時間的変化について, creeping sectionやMiddle Mountain アスペリティでは,震源の影響によるもの で,本震震源近傍では,構造の変化によるものであると考えられる. また,この結果は,繰り返す微小地震クラスターを用いた別の解析結果とも調和 的である.
このように多くのeventに対して震源パラメータを求めることで.応力降下量の 空間的,時間的変化を推定することができることは注目すべき点であると考えら れる.

Reporter: Ivo Oprsal
Title: Igel, H., A. Cochard, J. Wassermann, A. Flaws, U. Schreiber, A. Velikoseltsev, and N. P. Dinh (2007)
Summary:

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