2008年6月12日の雑誌会
Report of Zassikai on June 12, 2008

日 時:2008年6月12日(木)10:30 - 12:30
[DATE: June 12, 2008 (Thu.) 10:30 - 12:30]

場 所:防災研究所E326D室(新棟東3階セミナー室)
[PLACE: Room #E326D, DPRI]

雑誌紹介

Reporter: 岩城 麻子 [Asako IWAKI]
Title: Bonnefoy-Claudet, S., A. Kohler, C. Cornou, M. Wathelet, and P.-Y. Bard (2008)
Effects of Love waves on microtremor H/V ratio
Bull. Seism. Soc. Am., 98, 288-300.
Summary: 常時微動のH/Vスペクトル比は時間的に安定しており,表層地盤のサイト特性の評価に有用であると考えられているが,H/Vピークの物理的な解釈については議論が続けられてきた.
この論文では,実体波・表面波,Love波・Rayleigh波の微動波動場への寄与を評価することを目的として, モデルシミュレーションによって合成した微動波動場(>1Hz)の2次元アレイ解析を行い,H/Vスペクトル比と地盤増幅特性(固有周波数および増幅率)の関係を考察した.
微動波動場は数種類の水平成層地盤モデル中でランダムな方向と大きさをもつ震源によって計算し,f-k法およびSPAC法に基づく手法でアレイ解析を行った.その結果,H/Vピーク周波数にはRayleigh波基本モードの楕円率,Love波Airly phase,S波の固有周波数が影響しており,H/Vピークの起源は一つには決まらないことが分かった. 基盤と堆積層のimpedance contrastが高い地盤モデルではRayleigh/Love波の影響が,低い地盤モデルではLove/S波の影響が大きいという傾向がみられた. H/Vピーク周波数は地盤モデルによらず地盤の理論固有周波数とよく対応していたが,H/Vピークにおける振幅は理論増幅率と一致せず, 微動場におけるLove波の割合がH/Vピークの振幅に影響を与えることも示唆された.
今後の課題として,2次元・3次元構造中での解析や,やや長周期微動(<1Hz)についての検討も必要であることを挙げている.

Reporter: 川方 裕則 [Hironori KAWAKATA]
Title: Thompson, B. D., R. P. Yougn, and D. A. Lockner (2008)
Fracture in Westerly granite under AE feedback and constant strain rate loading:
Nucleation, quasi-static propagation, and the transition to unstable fracutre propagation
Pure Appl. Geophys., 163, 995-1019.
Summary:

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