文部科学省科学技術振興調整費「地震災害軽減のための強震動予測マスターモデルに 関する研究」シンポジウム

1995年兵庫県南部地震を契機として,これまでさまざまな機関で種々の方法により地 震災害軽減をめざした全国規模の調査・観測・研究が実施されてきています.これら の結果を地震災害の軽減や耐震設計・性能保証設計に有効活用していくには,活断層 や沈み込み帯で地震が発生するとした場合にどこでどのような強さの地面の揺れが生 ずるのかを教えてくれる強震動予測の枠組みづくりが早急に必要となっています.ま た,強震動評価手法の確立のために必要とされる情報とは何かを早急に明らかにし, その成果を上記の調査研究に反映させていくことが必要です.このような背景を受け て,我々は平成12年度より科学技術振興調整費・総合研究「地震災害軽減のための強 震動予測のマスターモデルに関する研究」(研究代表者:京都大学防災研究所・入倉 孝次郎)を開始しました.今回,本研究の趣旨説明,研究計画とこれまでの研究成果 の概要発表,及び関連研究の招待講演を含むシンポジウムを以下のように企画しまし た.強震動予測に関連する地質学・地震学・地震工学・地盤工学・耐震工学研究者に ご参加いただけますようご案内申し上げます.

主催:「地震災害軽減のための強震動予測マスターモデルに関する研究」研究グルー プ
日時:平成14年3月22日(金)9時30分〜17時20分
会場:フォーラム8(東京都渋谷区道玄坂2-10-7新大宗ビル)
(なお,研究課題のあらましについては,文部科学省科学技術振興調整費ホー ムページ
http://www.mext.go.jp/a_menu/kagaku/chousei/index.html
を参照ください.)
参加費:無料
定員:200名
申し込み方法:当日,会場にて先着順



プログラム:
09:30〜09:35 文部科学省研究開発局地震調査研究課 挨拶
09:35〜09:50 研究代表者 主旨説明
09:50〜11:10 サブテーマ1成果発表(主旨5分+15分×5)
11:10〜12:00 サブテーマ2-(1)成果発表(主旨5分+15分×3)
-- 休憩 --
13:00〜14:05 サブテーマ2-(2)成果発表(主旨5分+15分×4)
14:05〜15:10 サブテーマ3成果発表(主旨5分+15分×4)
15:10〜15:25 第2期とりまとめ方針説明
-- 休憩 --
15:45〜17:15 招待講演(30分×3)
菊地正幸教授(東京大学地震研究所)
佐藤春夫教授(東北大学理学研究科)
Paul G. Somerville博士(URS Corporation,USA)
17:15〜17:20 研究運営委員会委員長 挨拶


[参考:研究内容と担当機関]
サブテーマ1:震源特性の抽出に関する研究
(1)観測記録と地震波伝播特性に基づく不均質震源特性の抽出に関する研究
1)すべりの空間的不均質震源特性の抽出
 宮腰研(地域地盤環境研究所)
2)すべり時間関数の抽出
 川瀬博(九州大学)
3)不均質震源特性の抽出と分析
 岩田知孝(京都大学防災研究所)
(2)巨視的震源情報と不均質震源特性との関係に関する研究
1)巨視的震源情報と不均質震源特性との関係の分析
 石井透(大崎総合研究所)
(3)活断層情報と不均質震源特性との関係に関する研究
1)活断層情報と不均質震源特性との関係
 杉山雄一(産業技術総合研究所)

サブテーマ2:地震波伝播特性の高精度化に関する研究
(1)グリーン関数の計算手法とグリーン関数データバンク構築手法の研究
1)広帯域グリーン関数の省容量化データバンク構築手法の研究
 横井俊明(建築研究所)
2)震源特性を反映した経験的グリーン関数に関する研究
 釜江克宏(京都大学原子炉実験所)
3)理論的グリーン関数の最適計算手法に関する研究
 藤原広行(防災科学技術研究所)
(2)強震動評価に用いる地下構造の物性値に関する研究
1)地殻・地盤構造情報の収集と物性値の特性化
 香川敬生(地域地盤環境研究所)
2)深部構造と観測記録との関連性
 佐藤智美(大崎総合研究所)
3)S波速度構造の解析手法
 横倉隆伸(産業技術総合研究所)
4)浅部構造と非線形地盤応答との関連性
 澤田純男(京都大学防災研究所)

サブテーマ3:強震動評価法に関する研究
(1)やや短周期を含む広帯域強震動の基本特性に着目した強震動評価法に関する研究
1)周期帯毎の強震動特性の解明および強震動評価法の検証
 佐藤俊明(大崎総合研究所)
2)周期帯域に応じた強震動評価法の高精度化
 入倉孝次郎(京都大学防災研究所)
(2)被害データに基づく強震動評価に関する研究
1)被害データに基づく強震動評価
 清家規(九州大学)


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